横浜市在住のおでかけ好きの地元ライターが、とっておきの横浜の魅力を、地元民目線で紹介します。
住みたい街ランキングで、度々上位にランクインする横浜。
とはいえ、横浜市は18区あり、港がシンボルの大都会から自然豊かなエリアまで、その特徴はさまざま。誰もがイメージする横浜駅周辺や、みなとみらいエリアだけが横浜の魅力ではありません。
では、横浜をよく知る横浜市民は、市内のどのエリアに興味をもっているのでしょうか。今回は子育て世帯の方々に、住みたい街(駅)を聞いてみました。
センター北駅・センター南駅(横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンライン)
”大型ショッピングモールが集まっているので、子育て世帯向けのお店がなんでもある! 道も広いし、緑豊かな公園や緑道もたくさんあって、港北区の雰囲気は昔から好きです。(横浜市在住歴39年、30代女性、子育て世帯)”
センター北駅とセンター南駅は、横浜市主導で1965(昭和40)年から開発された「港北ニュータウン」にある横浜市営地下鉄の駅です(*1)。港北ニュータウンは横浜市都筑区の約9割(2,788ha中2,530ha)を占める広さです。
公園や緑道がバランスよく整備された美しい街並みが魅力。実際に、都筑区は「街路樹数の多さ」ランキングで青葉区に次いで第2位を誇ります(*2 )。
また、センター南駅とセンター北駅周辺には、大規模な商業施設や文化施設がたくさん集まっています。
センター北駅前にあるショッピングモール「モザイクモール港北」5階には大観覧車も。この地域のシンボルになっています。
また、センター南とセンター北駅は「みなきたウォーク」と呼ばれる遊歩道でつながっています。
10分程度で歩ける遊歩道は、道幅が広くてバリアフリーで歩きやすく、道中には芝生のある公園や、文化施設、人気のパン屋さんなどが並びます 。
両駅共に横浜市営地下鉄ブルーラインとグリーンラインが通り、快速も停まります。ブルーラインは「あざみ野駅」と「湘南台駅」を結ぶ路線で「新横浜駅」「横浜駅」「戸塚駅」といったターミナル駅を経由します。グリーンラインは「日吉駅」と「中山駅」を結び、日吉駅からは東急東横線に、中山駅からはJR横浜線に乗り換えが可能です 。
交通の利便性がよく、緑が充実。商業施設もいっぱいで普段の生活に困らない。都筑区は昔から、住みたい街として子育て世帯に大人気です。
【参考】
(*1):横浜市「港北ニュータウン 現況とまちづくりの方針」
(*2):横浜市都筑区役所「統計で見るつづき」
あざみ野駅(東急田園都市線、横浜市営地下鉄ブルーライン)
”あざみ野駅がある青葉区は、文武両道をめざして努力するファミリーが集まっているイメージです。保護者が運営する強いサッカーチームがたくさんあって、選抜試験なしで入れる強豪チームの選択肢が多いみたいです。街も整備されていて住みやすそうですし、渋谷や横浜につながる2路線が乗り入れているので通勤にも便利そうです。(横浜市在住歴21年、40代男性、子育て世帯)”
あざみ野駅のある青葉区は、教育・学習支援事業所数が横浜市内18区で第1位と充実しています(*3)。
駅前には商業施設のほか、文化施設「横浜市民ギャラリーあざみ野」もあります。ここで行われている「あざみ野親子のフリーゾーン 」というイベントは子育て世帯に人気。絵具、粘土、紙を使って思いっきり遊ばせることができ、子どもたちがのびのびと感性を表現できます。
街は整備されていて、きれいな街路樹が続く住宅街が広がります。
あざみ野のある青葉区の15歳未満の年少人口比率は、都筑区に次いで第2位(*3)で、充実した教育環境を求めて子育て世帯が集まっています。市立小学校と中学校の数も多く、学校数では横浜市18区の中で第1位です(*3)。また、区内に6つの大学のキャンパスもあり、大学数でも横浜市18区の中で第1位です(*3)。
あざみ野駅は東急田園都市線と横浜市営地下鉄ブルーラインの2路線が乗り入れる接続駅のため、通勤や通学に便利なのだとか。親御さんのお仕事のアクセスと子育て環境の良さからあざみ野駅周辺は人気のエリアとなっています。
【参考】
(*3):横浜市青葉区役所「なるほどあおば2023(データで見る青葉区)」
二俣川駅(相鉄本線・いずみ野線)
”二俣川駅エリアは海老名方面×品川方面勤務の夫婦が中間地点として住まいに選ぶイメージです。習い事や塾の選択肢が豊富で、駅周辺でコンパクトに生活に必要なものがそろうので便利。飲食店もいろいろなジャンルがあります。このエリアで育った人が子育てのために地元に戻ってくるパターンが多いので、帰りたくなる場所なのかも。(横浜市在住歴15年、40代女性、子育て世帯)”
二俣川駅は「横浜駅」と「海老名駅」をつなぐ相鉄本線の主要駅で「湘南台駅」へと向かう相鉄いずみ野線も分岐しています。
2023年には相鉄新横浜線が開通したことから、二俣川駅から新横浜駅に電車で10~15分程度で行けるようになりました。新幹線にも乗りやすく、出張や帰省にも便利。「新横浜駅」と「日吉駅」間を結ぶ「東急新横浜線」も同じく開通したので、都内へのアクセスも格段に便利になっています 。
また、二俣川駅は横浜市のほぼ中心部に位置しており、主要幹線道路の保土ヶ谷バイパスも近いため、横浜の臨海部や湘南方面のいろんな遊び場に車で30分程度で移動できます。そのほか羽田空港行の直通バスも二俣川駅発着で運行されています。
駅前には生活に必要なお店や商業施設がまとまっていて、住民の方によれば相鉄線沿線の中でもさまざまな習い事や塾が集積。二俣川駅発着の習い事送迎バスも多く、教育環境も充実しているそうです。
さらに、二俣川駅のある旭区は横浜市の公園数ランキングで18区中第4位(*3) 。なかでも東京ドーム10個分の自然豊かな大型公園「こども自然公園」は人気の公園です。
園内にある要塞のようなアスレチック「とりでの森」や 、モルモットなどとふれあえる「ちびっこ動物園」は、子連れに人気のスポット。
春には桜山の下でBBQ、夏はホタル、秋は紅葉と四季折々の美しさを楽しめます。
二俣川駅周辺では自然に親しみながら、便利で快適な暮らしが送れそうです。
【参考】
(*3):横浜市青葉区役所「なるほどあおば2023(データで見る青葉区)」
まとめ
「横浜市に住んでいる人」が、横浜市内で住みたい街(駅)を3つご紹介しました。どの駅も横浜駅や都内に出やすく、駅前が便利なことに加えて、豊かな自然も残る街ばかりでした。
「独身だったら馬車道やみなとみらいが憧れ」という声もありましたが、子育て世帯には中心部から少し離れた穏やかな暮らしが望まれるのかもしれません。